レッスン 2: ターミネーター（ライン）

School of Athens by Raphael

このシーンには多くの人々がいますが、どこに注目すべきかが正確にわかります。なぜでしょうか？

こちらは非常に異なって見えるかもしれませんが、この絵は同じコンセプトを共有しています。

大きくシンプルな休憩スペースは、目に複雑なものを求めさせます。複雑な領域は、目にシンプルなもので休憩させることを求めます。それらを交互に組み合わせることで、目を絵の周りの見えない線に従わせます。アーティストの目標は、視線が最終的に向かう場所を慎重に作り上げることです。

哲学者の群衆のシーンを描いている場合でも、一つの肖像画を描いている場合でも、私たちは休憩の場所と複雑な場所を使って、絵の注意を重要な部分に向けます。通常、絵には1つだけあり、これを「焦点」と呼びます。これは中心的な主張と考えることができます。

子供の頃、私は「アテナイの学堂」のパズルセットを持っていました。何度もそれをばらして組み立てました。当時はアートの原理が何であるか理解していなかったにもかかわらず、特定のピースが他のピースよりも常に見つけやすいことに気付きました。たとえば、プラトンとアリストテレス（授業中、誤ってアリストテレスをソクラテスと認識していました、申し訳ありません！）は、消失点と絵画の最も対比の高い点に座っているので、常に簡単に配置できました。対照的に、天井は常に非常に難しかったです。中央は消失点であり、焦点であり、最も対比と彩度が高い点です。アーティストはあなたに彼の中心的な主張を理解してもらいたかったのです。

複数ある場合はどうなるのか？

2つの焦点があると、それらは優先権を競います。ここでは、宝飾品と顔が注意を引き合っています。これは、宝飾品にある視覚的な複雑さが原因です。

宝飾品の視覚的な複雑さをさらに高め続けると、ある時点で絵の主題は変わり、再び一つの焦点、つまり髪飾りに戻ります。（もしかしたら、このアプローチを使って派手な髪飾りを売ることができるかもしれません）

全てはシーン内の物体の相対的な階層にかかっています。最終的には、伝えたい物語の種類によって異なります。

焦点となるものがない場合はどうなるのか？

下の絵を上の2つの絵と比較してください。興味深いことに、それは休憩エリアと複雑なエリアによって構成されています。私たちの目を引きつけたり戻したりしますが、焦点がないため、一目で何が起こっているかは分かりにくいです。私たちの視線が休まる場所がありません。

The garden of earthly delights, Hieronymus Bosch

なぜこの絵画はこんなに奇妙にまとめっているのでしょうか？　この絵の機能がその見せ方を知る手がかりです。この絵画は、世俗的な三連祭壇画（トリプティク）です。つまり、家具の一部であり、中世のホーム・エンターテイメントシステムのようなものです。これは第一印象に頼っていません。近づいて観察しないと見ることのできないたくさんの細かいディテールがあります。これはラファエルの絵画とは異なり、天井に描かれているものや、一目で響くように意図されている niji の生成画像とは違います。

ラファエロの構成法は時代を超えて残っている。これとは対照的に、ヒエロニムス・ボスのように整理された絵画を目にすることは最近ほとんどない。現代の一般的な原則は、最初に強い焦点を伝えなければならないということであり、人々は二度目を読む時間はありません。

この絵は、やるべきでないことのリストであるが、極めて詳細にリスト化されているので、いつも笑えると思っています（「誰かのお尻に花束を刺すなんて、絶対にしてはいけない。特に私がここでデモンストレーションしたようなやり方ではない！」といった感じです）。きっとこの絵を所有していた中世の家族も、このことをいくらか楽しんでいたのでしょう。

結局のところ、絵を構成する方法はたくさんあります。なぜなら、好みは時とともに変わり、目的によっても異なるからです。このコースではこれらの多くを教えますが、今日はその一つに焦点を当てます。私たちのアイデアを私たちの頭から観客の頭へ安全に伝えることができるように、「焦点」を作成することであることを忘れないでください。

💡

人類の歴史上、最も実績のある整理整頓方法は、部屋の片側にすべての散らかったものを追い出し、反対側をきれいに保つことです。

全能のターミネーターライン

私たちが最初に探求する視覚的な構成の概念は「明暗」と言って、明るさによる構成です。

明暗の構造を確立するために、絵の明るさを2つのバケツに分けます。明るい部分と暗い部分です。暗い部分と明るい部分を分ける非常に重要な線を「ターミネーターライン」と呼びます。